第15回(最終回) 臨床的な重篤感を大事にして、血液ガス分析を有効に活用する

ブックマーク登録

佐藤 武揚(東北大学病院 高度救命救急センター)

前回はこちら

これまで述べてきたのは「急性期におおざっぱな把握をするための方法論」です。
この方法は血液ガスの正常値を1つに決め、下記の単純な平衡式だけで血液の酸塩基平衡を説明しようとするため、不完全です。
 

H2O + CO2 ⇔ H2CO3 ⇔ HCO3 + H

たとえば陰イオン(アニオン)は、アルブミンが大きく関わっており、上記式には含まれません。アニオンギャップで乳酸やケトンを評価するときには低アルブミン血症に注意が必要です。

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?