第9回 プロブレム思考:問題設定法
―「現在のプロブレムは何?」と困ったときの思考法


天野 雅之(南奈良総合医療センター総合診療科) 


【状況】ERを受診した70代の女性。転倒による右橈骨遠位端骨折と診断した。血管や神経は保たれていた。

杏奈)飛鳥先生,これは整形外科に紹介すれば終わりの楽勝パターンですね!

 

飛鳥)せっかくだから総合診療的に考えてみよう。システム思考(第2回記事参照)とファクトベース思考(第5回記事参照)を使うと,何か気になる点が出てこない?

 

杏奈)高齢,女性,転倒,骨折というファクトがあり,これらのつながりを考えると…,あ! 転倒理由や骨の強度が気になります!

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?