【第13回】エラー症例3 下肢痛ケース
4)「メタ認知」「認知的剖検」を活用して診断エラー事例を適切に振り返る(綿貫 聡)

ブックマーク登録

執筆:綿貫 聡(医療社団法人 おうちの診療所) 

前回救急外来を受診し「食物アレルギーによるアナフィラキシー」のため経過観察入院となり両下肢の疼痛を訴えた患者を,「筋けいれん」と誤診したケースについて,なぜ「急性腹部大動脈閉塞症」を見逃したのか,5年目総合診療専攻医Aは指導医Bと振り返った。では,今後どうすれば,このようなエラーは防げるのか? 2人の対話は続く…。 

総括的振り返り➌―個人のエラー要因「認知バイアス」

指導医B ケースの振り返りの続きをしましょう。前回は,診断エラーの「システム・状況要因」をふまえ,なぜ「急性腹部大動脈閉塞症」の想起が遅れたのかを振り返りました。他に鑑別診断の想起において難しかったところはありませんでしたか?

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?