【第26回】エラー症例6 複数疾患で入院を繰り返している患者の外来再受診ケース
4)認知バイアスとシステムエラー(仲里信彦)

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執筆:仲里 信彦(医療法人敬愛会なかがみ西病院)

本連載第23回で、内科新患外来に左下腹部痛を訴える50代男性が訪れ、総合内科医Aが診察した。患者は、これまでの数カ月間に3回、それぞれ異なった疾患で入退院しており、既往歴に違和感を覚えた内科医Aは、1回目入院時の担当医であった消化器内科専攻医Bと病歴聴取の仕方などを振り返り、次いで2回目・3回目入院時の担当医であった消化器内科専攻医Cと振り返りを行った。今回、内科医Aは専攻医B・Cとともに個人のエラー要因とシステム要因について検討する。

 

■総括的振り返り❶―個人のエラー要因

内科医A B先生、C先生、それでは先日の患者さんについて、今後どうすれば適切に対応できるようになるか総括していきましょう。 

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