第5回(最終回) 最終決戦「低Ca血症」! AIよ永遠に……

ブックマーク登録

執筆:長澤 将(東北大学病院 腎臓・高血圧内科)

 さぁ、「ChatGPT vs 長澤将」と題した本連載も今回で最終回です。良い反響があれば続編の可能性もありますので、ご希望の方は編集部までご連絡ください(笑)。

もちろん私は実際にAIと戦っているわけではないですが、“vsモノ”って陳腐な映画が多いですよ。「エイリアンvsプレデター」とか「貞子vs伽椰子」「フレディvsジェイソン」「バットマンvsスーパーマン」……あっ、でも「フォードvsフェラーリ」とか「コカ・コーラvsペプシ」は面白かったですね。あえて“vsモノ”のNo.1を挙げるならば「座頭市と用心棒」。超B級作品としては「ジャンゴvsエイリアン」を挙げておきます。ゴジラは名作ぞろいですが、基本“vsモノ”なので省いております。

 ここまで実臨床で比較的頻度が高いナトカリを取り上げてきたので(第1回 低Na血症第2回 高K血症第3回 低K血症第4回 高Na血症)、最終回の今回は低Ca血症の症例にしたいと思います。書籍『Dr.長澤印 輸液・水電解質ドリル※1の「Case13 移植後フォロー中に低Ca血症を来した40歳代男性」を題材として、ChatGPT※2と勝負したいと思います。

※1この本では架空の20症例を作成し、各症例に2~3題の臨床問題をつけて「ドリル」の体裁にしています。
※2今回も2025年8月7日にOpenAI社により公開され、無料アカウントでも制限付きで利用できる「GPT-5」を用いています。GPT-5の回答を見る前に、ぜひ皆さんもご自身で回答を考えてみてください。

 

症例の情報・問題

40代前半、男性

現病歴:21年前に急性骨髄性白血病に対してヒト白血球抗原(HLA)一致の非血縁者間骨髄移植を行った。3年前に薬剤性の腎障害・移植片対宿主病(GVHD)による腎機能低下と診断された。11年ほど前から原因不明の赤芽球癆を合併し、輸血依存で月に4~6単位赤血球輸血を行っており、鉄過剰に対してキレート剤のジャドニュを使用していた。先月肺炎で入院、加療し軽快して退院したが、外来でCaが5.6mg/dLと低値を認め、コンサルトとなった。

身体所見:174cm、54kg。血圧110/60mmHg、心拍数70回/分・整、体温36.5℃。JCS 0。
特記事項なし、全身の皮膚に色素沈着あり、テタニーなどはなし。

生活歴:飲酒歴;なし。喫煙歴;なし。
家族歴:特記事項なし
既往歴:移植後慢性GVHD(眼、口腔、皮膚)。11年前に骨粗鬆症。9年前に左大腿頸部骨折⇒人工関節置換術後。慢性気道感染からの肺炎、腎盂腎炎で入院歴が数回あり。
内服薬:ジャドニュ、その他

血液検査:Na 138mEq/L、Cl 109mEq/L、K 3.6mEq/L、Ca 5.6mg/dL、P 5.4mg/dL、Cr 2.65mg/dL、UA 4.5mg/dL、BUN 45mg/dL、Alb 3.8g/dL、Hb 6.7g/dL、Plt 17万/μL
画像検査:心胸比(CTR)48%


Q1 この患者に追加するべき検査はどれか?
薬歴の聴取
尿電解質の測定
PTHの測定
血清Mgの測定
ビタミンDの測定

Q2この患者にするべき対応はどれか?
シナカルセトの投与
ビタミンD製剤の投与
経過観察
Ca製剤の投与
Mgの補充

 では、泣いても笑っても、これが最後のプロンプトです 

プロンプト➋ペルソナを与える

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?